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拝啓。春を春として楽しむだけではすまなくなったのは、いつごろからのことでしょうか。
生命がこの星に姿をあらわす季節に、ひとが苦しみを味わうなんて、なにか大きな秘密があるような気もします。 |
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もう少数派かもしれない、ノーダメージのぼくが、春季カタルと言われていたころからのキャリアをもつウォンと、初夏のジョイントライブです。 |
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『しずかなまつり、其の二』というタイトルに首をかしがる方もいらっしゃるかもしれません。少し説明が必要です。 |
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去年六月、名古屋でぼくは『しずかなまつり』というソロコンサートをしました。
実は当初、ウォンとのジョイントを予定し、二人で名古屋まで出向いて、会場さがしまでしていたのです。 |
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結局、ぼくたちのジョイントは実を結びませんでした。わけは今おおやけにする気持ちにはなれません。
ただ、二人ともどんな妥協とも無縁の音楽を作りたかっただけです。 |
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ぼくは其の日、独りで名古屋・しらかわホールの舞台に立ちました。
そして当日、ウォンは客席でぼくの歌をきいていました。 |
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二千一年六月十五日、万難を排して二人は一緒の時間を音にします。
聞きにいらっしゃってください。お待ちしています。 |
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今年は変わり目に、季節はどんなわるさをするのでしょう。
どうぞ、健康にはじゅうぶんお気をつけください。 |
敬具。
二千一年春
黄永燦とともに 及川恒平 |